でっかいおしりのふとっちょサンタ

サンタクロースは哲学者のように痩せていて賢哲なる人物……というより、福の神のようにでっぷりとしていて明るくドジなおじさんというイメージの方がぴったりときます。そう、どこかの煙突に彼が詰まっていても、まったく不思議ではない気がするのです。このお話の着想は数年前に得ました。イラストレーターかちのちのら氏の作品『サンタ・詰まった』を目にした時のこと。ユーモラスなその光景に一瞬で物語が生まれ、ラストシーンまで一気に頭の中で展開されたのです。あなたの町にも太っちょサンタがお尻をふりふりやってくるかもしれません。日本では煙突に詰まることはなさそうですが、どこかのすき間などに挟まっている可能性はありますよ。そんな彼を見つけたら、救出作戦に加わってあげてくださいね。（ながたみかこ）